TAKEHIKO SANADA SANADA SUTUDIO inc.

赤をめぐる旅 vol.2 祝いの水引結び
世田谷
 
2017

日本の繊維を作品の素材にしてきた私は、これまで、苧麻(からむし)、木綿、羊毛、絹など伝統繊維に関わる土地を訪ねてきたが、今回は「水引の赤」を求めて、京都、金沢、福井、長野、東京を歩いた。
 日本人は平安の昔から赤と白の糸を用い、他者への贈り物や祝いの品を大切に結び、喜びの心を伝えてきた。紙を丁寧に縒りつくられる水引糸の結びには、喜びを分かち合い、心豊かな生活を得ようとした日本人の姿を見ることができる。